おしり、も、体幹だから！～お客様の書くブログその9～

お客様ブログ（アラ還 老女の「動かすカラダ」体験記）第９回。

＊　＊　＊　＊　＊

　「体幹とは胴体全部」……初回指導で西岡先生から教えていただいた目うろこ知識だったが、昨日、ブログを書き終わって、ふと思う。

　わたしの中の「胴体」イメージは肩からウエストまで。ウエストから足の付け根までの前部分は「お腹」、後ろ部分は「おしり」。あれ？　「胴体全部」というとき、「お腹」「おしり」が浮かんでこないぞ、と。この身体のほんとの真ん中部分、「腹」とか「肚」といわれる部分、「おしり」などが点線状態になる……。

　なので、言い直してみる。

　「体幹とは、頭・首、腕、足以外の胴体全部のこと。つまり、肩・胸・背中・お腹・わき腹・おしりなど……のこと！」。

　言葉にしないと、またしても「おしりは、体幹の一部である」ということを、忘れてしまいそう。強力しりもちをついて、完治半年といわれるたいそうなケガをしたのに、おしりを軽視する自分が、ケガ1年あまり後のいま、復活している。

　「頭隠して尻隠さず」というか（いや、ぜんぜん、違うし）、「喉元過ぎれば熱さ忘るる」とは、まさにこのことか。おしり、も、体幹だから！　大切だから！

　そして、いやいや、その前に、そういえば、身体の中心は「肚」だと、なんとなく思っていたことにも、気がついた。「肚を割って話す」「肚を決める」「肚が立つ」「肚に据えかねる」「肚黒い」……（しまった、だんだんネガティブワードになっていく……）。

　「肚」は、お腹やおしりという言葉から想起される身体の表面的イメージではなく、お腹からおしりの間にある内的イメージ。物理的には、骨盤とか筋肉とか腸とか入っていて、血液と体液のほか、もろもろの36度以上の温かい兆単位の細胞さまたちがいらっしゃるところにある……と思う。

　けれど、どうも「肚」はそのような物理的なものではなく、なんというか、お腹からおしり間の身体内部にあって、そのパラレルワールドみたいな、透明無音清明な空間……一点から無限大まで、大きさ自由自在の……。

　どうして、そんなふうに思うかというと……。話が思いっきり横道だけど、わたしは2007年～2015年（46歳～54歳）まで、合気道（心身統一合氣道）を習っていた。そこで最重要視されるのが「臍下の一点に心を鎮め統一する」。「臍下の一点」が身体（と心）の中心で、なにごともそこから始める、始まるとよしとされる。臍下の一点を、わたしは、いわゆる「肚」だと理解していた。「身体（と心）の中心」といわれたとき、常に下腹パラレルワールド透明無音清明な空間（場所的には子宮かな）をイメージしていた。

　あ、あれ？　なんでしたっけ。そうそう、「体幹とは胴体全部」という話です。体幹こそ、身体の中心なのだ！　と気がついた話をしようとしているのです。

　自分の中の「身体イメージ地図」が、「身体の中心は、肚」（わりと小さめの概念的下腹空間）＆「身体の中心は体軸」（上下一本線）から、「身体の中心は体幹なのね！」（物理的3次元胴体全部）に塗りかえられた。それが、なんというか、愉快だな、と。

　人間を簡略化して絵に描くとき、小さい丸（頭）の下に、大きめの縦長の丸（胴体全部＝体幹）を描いて、その縦長丸の上部両脇に棒線を一本ずつ（腕）、下部に2本の線を下方向に伸ばして描く（足）。

　絵にすると一目瞭然、人間の身体の中心は、まさに「体幹」なのだ！

　肩・胸・背中・お腹・わき腹・おしり……肩甲骨・肋骨・背骨・骨盤……さまざまな筋肉や内臓……それらすべてが「体幹」であり、身体の中心なのだ。

　このような「身体イメージ地図」が、西岡先生の初回指導からのち1年、わたしの中にできあがっている……ということに気がついた、昨日。

　というわけで、今回は、むっちゃくちゃ閑話休題的になってしまいましたが、次回は西岡先生の運動指導2回目のお話に入る予定です。

　（映画『風の谷のナウシカ』に出てくる巨神兵が、なぜか「体幹」というとわたしの中で呼び起こされる謎についても書こうと思ったんですけど、それは、また、いつかどこかで）

＊つづく

（text by ooiNatsuyo）