何を教育するかは、
未来からの逆算で決まります。
どういうことですか?
というと、
例えば吉田松陰さん。
江戸幕府が海外の圧力に弱腰な姿勢を見て。
これはもう、幕府という組織のままではだめだと。
あたらしい日本を創らないと、
と、日本の未来を頭の中に描きました。
その未来になるためには、
どういうものが必要で、
どういう力が必要で、
どういう人が必要か。
そのための教育を行っていたのです。
であれば、
まず必要なイメージは、
この先の日本の未来はどうなる?
ここから逆算する必要があります。
これは、
完全にわたしの見解ですが、
今後の日本は、
非常にネガティブな印象しか受けません。
人口が減るため経済は下がり、
少子高齢化のため生産人口の負荷が超過し、
今まで蓋をしてきた様々な社会課題が亀裂を生じると感じています。
そんな時代を、
子ども達世代に渡したいかというと、
そんなわけはありませんし、そうであってはなりません。
では、
この想像できる難局をどうやったら打破できるか?
そのための能力、人財はどういうものか?
まず一つに、
つなげる力が必要だと思っています。
国内はもちろんのこと海外も含めて。
今は同業、または他業種同士で競争しながら伸びていっています。
これは、人口が増えて、上り調子の時に最適な方法です。
強烈なリーダーシップの人が上に引っ張り、
それに従い序列して大勢が生産活動を行う。
昭和から続いています。
おおよそ最近では、
このやり方が通用しないことは分かってきていると思います。
一番は、
大勢で序列で行う方式。
これを育成するのが学校教育の大きな要素です。
これ、要らないですよね。
今後、必要性がなくなる能力を教えてしまっていて、
いまだに変えることができません。
おそらく、
今後も変わることはないでしょう。
学校の先生ががんばっていないかというと、
そういうことではありません。
組織的な問題として、
大きくなり合理性を求めたものはその後の変化ができないのです。
では、
どうすれば日本を維持・成長できるのか?
どう、つなげることでうまくいくのか?
これは、
日本だけではなく世界共通の目標になるのですが、
持続可能な社会、
というのを世界目標に掲げています。
いわゆるSDGsです。
なぜ、
これを掲げているのでしょう?
答えはシンプルで、
世界的に地球の状況がまずいからです。
お昼の番組で、
タレントが適当なテンションでの、
まずいですね~
って言ってるのと訳が違います。
世界規模の調査をしている人たちが、
並みの人間たちとは思えません。
トップ中のトップの頭脳と見識、
野球で行ったら大谷さんみたいなレベルが集まって、
この目標を掲げたのだと思います。
そのくらい、
そのままいけば危機的なんだと思います。
つまりは、
この数世紀過去の創造的な世代のツケを、
修繕する時代にしましょう、
と言っているのだと思います。
つまり、
目標を今までの”生産創造”から
すり替えなければなりません。
これが、
今までの世代の頭と、
次世代の頭との決定的な違いになると思います。
では、
どうすれば効率的に目標を達成できるだろうか?
そこで必要なのが、
つなげる力です。
人口が減るから経済が下がる。
じゃあ人口が増えていく海外とつながればどうだろうか?
もちろん、
どこと組むか、何でつながるかはしっかりと模索する必要はあります。
ただ、
解決は劇的に早くなります。
国内産業も同じくです。
同じ価値観、目標の企業同士で、
アライアンスをすればどうでしょう。
お互いの資産を使い合えます。
最高に理想的です。
ただ、
ここで課題になるのが、
どうやって相手を信用するのか?
目標を一致させるのか?
リソースをどうやって仕分けするか?
など、
いろんな内部課題が出てきます。
そう。
それをつなげる力を持つ人が、
今後は必要とされるのです。
もっとも小さな組織として親と子、
この両者だけではうまくいかないことが多々あります。
しかし、
ここに第3者が入ることによって、
うまくいくことは多々あると思いませんか。
いま、世界は往々にして縦割りになってしまっています。
なにも行政や政治の世界だけの話ではありません。
1家庭に至ってもそうなのです。
その分断されたものを
つなぐ力。
それが、
これから先に求められる力だと思います。
その未来を見越して、
教育をする。
それが、
正しい能力の身につけ方だと思っています。
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