息子は、中学受験をした学校に中二の夏休み明けから行けなくなり、不登校になりました。中学卒業後は、自分で選んだ通信制高校に進学しました。その中で、家庭に染み込んでしまった偏差値の高い大学に入るという価値観を手放すことはとても難しいことでした。息子は、自身の描く理想と現実のギャップに苦しみました。

そんな息子の支えになってくれる大人の存在を探していた時、出会ったのが西岡さんです。西岡さんは、息子の話に耳を傾け、向き合ってくれました。西岡さんとタッグを組む前田さんもしっかり寄り添ってくれました。それでも、そのころの息子にとってはしっくりこなかったのか、1~2回お話しただけで、もういいと断られてしまいました。

それからは、母である私が西岡さんの勉強会やランチ会、お散歩会への参加を続けました。その中で、自分を見つめる時間を持ち、集まったお母さんたちと出会い、ゆっくりとエネルギーをため、癒されていきました。まずは、これまでの何がいけなかったのだろうという原因探しをやめて、今を生きたいと決めました。

勉強がしっかりできなかったのか現役では大学にどこも受からず、浪人の道を選びました。この2月、息子が大学受験をして結果を待つ段になりました。その時、息子からお願いされたのが、西岡さんか前田さんに会う機会を作ってほしいということでした。

早速、連絡をとりました。お二人にお会いする直前、合格がわかりました。そして、お二人に話を聞いてもらいました。数日、考えた結果、今の実力で受かった大学への進学を決めました。お二人と話したことで力づけられ、偏差値の高い大学に行かなければいけないという苦しみから抜け出すことができました。息子が理想と現実のギャップに苦しむループから抜け出す一歩を選択したのです。

西岡さん前田さんがどんなお話を息子にしてくださったのか内容は聞いていません。ただ、価値観を押し付けることなく、答えはひとつではないこと、人生にはいろんな選択肢があることをお二人の生き方や言葉の中から息子が感じ取ったのではないでしょうか。そのことが息子の背中を優しく押し、息子の大きな一歩に結びついたのだと感じています。大学に入っても、いろいろなことがあると思いますが、息子の成長をこれからも見守っていきたいと思います。

この経験を通じて、真剣に向き合ってくれる大人の存在に出会えたことが息子を力づけてくれたと感じています。そして、ひとりでも多くの子供たちや家族が不登校の今から元気になって欲しいと願います。

少人数制の通信制高校を始められるとのこと。1人ひとりの子供の懐に落ちるような教育を実現されればと思います。西岡さんの活動を応援しています。